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老後の介護費用はいくら必要?平均費用から考える会社員の資金計画

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老後の資金計画を考える会社員1

老後は生活費だけじゃなくて介護にかかわる費用も必要になるってホント?!

老後の資金計画を考える会社員2

老後にかかる介護費用の平均値を知りたい!

こんな疑問に答えます。

結論は、ずばり「介護費用はざっくり1,000万円程度あれば安心」です。

介護初期にかかる一時的な費用に加えて、月々にかかる介護費用を合わせた結果1,000万円となりました。

介護にかかる費用は介護の内容と期間によって大きく変わります。あくまでも目安として見て下さい!

なお今回は、生活保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」を参考に試算してみました。

シャイボ

介護費用を踏まえて、老後の資金計画を立てましょう。

それでは詳しく解説していきます。

老後は生活費以外にもお金がかかる

老後のためにいくらぐらいお金を準備しておけばいいんだろう?

月々の生活費が賄えるくらいのお金があれば安心かな?

いいえ!老後は生活費以外にもお金がかかります!

老後は介護が必要になる可能性が高くなります。

したがって、老後の資産計画には生活費だけでなく「介護費用」もきちんと見込んでおく必要があります。

老後にかかる「生活費」はざっくり9,000万円が目安

老後にいくらかかるかはライフプランにもよりますが、日本人の平均的な生活支出に基づくとざっくり9,000万円程度かかる計算です。

「持ち家無し」なら賃貸費用をさらに上乗せして考える必要があります!

シャイボ

詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にして下さい。

老後の不安を解消!持ち家無しでも安心して暮らすための老後生活費の目安総務省の「家計調査報告」や生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」から、老後にかかる生活費の目安を試算してみました。持ち家がない場合、生活支出に加えて家賃分も考慮する必要があるので注意。老後も安心して暮らせるようしっかり資金計画を立てましょう。...

75歳以上の3人に1人は要介護者になっている

生活費以外に大きな金額がかかるものに「介護費用」があります。

厚生労働省の令和2年度「介護保険事業状況報告」によると、介護保険の第1号被保険者(65歳以上の人)は3,579万人

そのうち後期高齢者(75歳以上)1,833万人のなかで、要介護(要支援)認定を受けているのは593万人(32.4%)

第1号被保険者数要介護(要支援)
認定者数
割合
65歳~75歳未満1,746 万人76 万人4.3 %
75歳以上1,833 万人593 万人32.4 %
3,579 万人669 万人
厚生労働省 令和2年度「介護保険事業状況報告」を基に作成

後期高齢者の3人に1人が介護が必要な状態だということが分かります。

長く生きするなら介護が必要になる可能性が高くなりそうね。

75歳以上の3人に1人が介護(支援)を必要としている。

そのため、老後の資金計画には生活費だけでなく「介護費用」も含めておくことが大切です。

介護費用の目安はざっくり1,000万円

じゃあ、具体的に介護費用はいくら必要なの?

目安として1,000万円と考えておけばOKだと思います。

介護初期にかかる一時的な費用に加えて、月々の介護費用を10年間分考慮すると大体1,000万円前後になる計算です。

介護費用は介護の内容によって大きく異なります。あくまでも目安として捉えて下さい。

生命保険文化センターの調査結果

生命保険文化センターの令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、介護費用の平均値は次の通りでした。

A. 世帯主/配偶者が要介護状態になった場合に必要と考える費用(公的介護保険の範囲外)B. 過去3年間に家族/親族の介護経験がある人の調査結果
初期費用234 万円74 万円
月々の費用15.8 万円8.3 万円
介護期間181.2 か月61.1 ヶ月
資金総額3,311 万円581 万円
(74万円+8.3万円×61.1か月で計算)
生命保険文化センター 令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」を基に作成

資金総額が全然違うんだけどどういうこと??

Aはあくまでも「あったらいいな」の希望額としてみて下さい。Bの方が実際の経験に基づいた金額なので、より実態に近いと考えます。

ただし、Bには「現在介護中」の人も含まれているため「介護期間」は61.1か月(5年1か月)よりもっと長くなると考えた方が良いでしょう。

要介護度によって費用は大きく変わる

同じく生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」の「過去3年間に家族/親族の介護経験がある人」を対象とした調査結果では、月々の費用は介護度によって大きく異なることがわかります。

引用元:生命保険文化センター 令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」

「要支援1」では4.1万円ですが、「要介護5」では10.6万円となっています。

要介護度が上がるにしたがって月々にかかる介護費用も増えていく傾向があります。

また、介護を行った場所別に見ると「在宅」の4.8万円に比べて、「施設」では12.2万円と大きく差があります。

引用元:生命保険文化センター 令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」

介護費用は介護の内容によって大きく変わるため、一概にいくらかかると言いづらいです。

介護費用は「要介護度」や「介護形態(施設・在宅)」などの介護の内容によって大きく変わる。

介護にかかる費用を見積もってみた

大体でいいので介護にかかる費用を見積もりたい!

生命保険文化センターの調査結果を参考に計算すると、介護費用は1,000万円程度あれば安心だと思います。

上で解説した「過去3年間に家族/親族の介護経験がある人を調査した結果」をベースにして

  • 一時的な費用:74万円
  • 月々の費用:8.4万円
  • 介護期間:10年

で計算すると、大体1,000万円(74万円+8.4万円×12か月×10年=1,070万円)となります。

生命保険文化センターの調査結果は「介護期間」が61.1か月でしたが、これには介護中も含まれるので少し長めに計算しました。

生活費とは別に1,000万円が必要…。結構な金額になるね。

介護費用は「要介護度」「介護形態(施設・在宅)」によって大きく変わりますが、ざっくり1,000万円程度は必要になる可能性があります。

まとめ

今回は、老後の介護費用について解説しました。

  • 75歳以上の3人に1人が要介護(要支援)認定を受けている。長生きするなら介護費用も老後の資金計画に含めるべき。
  • 介護費用は「要介護度」「介護形態(施設・在宅)」によって大きく変わるため、一概にいくらとは言いづらい。
  • ざっくり1,000万円程度は介護費用として準備しておいて良いかも。

1人3,000万円程度の介護費用が準備できれば安心ですが、正直それは難しいです。

ただ全く準備していないと大変なことになるのも事実。

老後の資金計画を立てる際には「介護費用」も含めて考えることが大切です!