ドリップで淹れると毎回味が微妙に変わるのはなんで?
微粉なんて気にしたこともないけど、コーヒーの味にどんな影響があるの?
こんな疑問に答えます。
毎回安定しておいしいコーヒーを淹れるためには「微粉を出さないこと」が大切です。
微粉はコーヒーの味にいろいろな悪影響を与えてしまうもの。
微粉を取り除くだけで、いつもと同じように抽出したコーヒーの味が驚くほど変わります!
今回は、カフェ・バッハ田口護さん/山田康一さんの「コーヒー抽出の法則」を参考に解説します。
「もっと抽出スキルをアップさせたい!」「抽出についてもっと詳しく知りたい!」そんな方には本書籍はオススメです。
本記事の内容を参考に、自宅で淹れるコーヒーをレベルアップさせましょう!
それでは詳しく解説していきます。
「抽出」はコーヒーの味を引き出すプロセス
自宅でコーヒーを淹れるとき、避けて通れないのが「抽出」工程。
おいしいコーヒーを飲むなら抽出スキルをアップさせることが大切です。
でも、どうやったらうまく抽出できるの?
抽出は、
- コーヒーの粉に含まれる味や香りをいかにうまく引き出すか
- まずい成分をいかに出さないようにするか
がポイントです。
一杯のコーヒーができるまで
普段飲んでいるコーヒーは、
- 焙煎
- 粉砕
- 抽出
といった工程を経て作られています。
生豆を「①焙煎」し、ミル(コーヒーの粉砕機)で「②粉砕」して粉にした後に「③抽出」工程を経て、ようやく一杯のコーヒーになります。
抽出過程で起きていること
コーヒーの香味や色は「焙煎」までのプロセスで決まります。
「抽出」では、焙煎で作り出した成分を引き出していくことになります。
コーヒーの粒にはさまざまな成分が含まれていますが、抽出過程でお湯と接することで粒に含まれる成分がお湯に溶け出していきます。
抽出の初期過程では粒の表面にある成分がお湯に溶け出しますが、徐々に粒の奥にある成分が溶け出していきます。
そのため、コーヒーが持つ味をうまく引き出すためには抽出プロセスをうまくコントロールする必要があります。
コーヒーの味を決める要素
抽出でコーヒーの味を安定させるためには粉のメッシュ(粒の大きさ)を揃えることが大切です。
なぜなら、粒の大きさがばらばらだと味や濃度が均一にならないからです。
コーヒーの味を決める要素は6つ
抽出過程において、コーヒーの味を決める要素は次の6つ。
- 焙煎度
- 粉のメッシュ
- 粉の分量
- 湯の温度
- 抽出時間
- 抽出量
③④⑥は、自宅でコーヒーを淹れる際にも比較的安定させやすい部分かと思います。
①は、簡単に言えばどんなコーヒー豆を使うかということです。
抽出時間をコントロールするのは難しい
問題は⑤抽出時間です。
抽出時間:目標とする抽出量を抽出するまでの時間(抽出スピード)のこと。
この時間が変化すると”コーヒーの粉とお湯とが接触している時間”が変わるため、抽出されたコーヒーの味にも影響してきます。
この”コーヒーの粉とお湯とが接触している時間”というのが非常に難しいんです…。
例えば、次のようなケースでも味は変わってきます。
- 3分間連続的にお湯を注いだ場合
- 3分間数回に分けてお湯を注いだ場合
毎回同じ味を出すためには抽出時間のばらつきを抑えるために、注ぐお湯の量を微妙にコントロールする必要があります。
抽出時間(スピード)は味を決める6つの要素の中でも最もコントロールが難しい。
「コーヒー抽出の法則」より
プロでも難しいんですから、素人ならなおさらですよね…。
粉が細かくなるほど抽出される成分が多くなる
最後に②粉のメッシュについて。
抽出は、コーヒーの粒がお湯と接することで粒に含まれる成分がお湯に溶け出していくプロセスです。
粒が細かくなればなるほど、表面積が大きくなるため粒に含まれる成分はお湯に溶け出しやすくなります。
- 粉のメッシュが細かい(粒が小さい):濃度が濃くなる、苦みが強くなる
- 粉のメッシュが粗い(粒が大きい):濃度が薄くなる、苦みが薄まり酸味が顔を出す
もし粉のメッシュにばらつきがあると、濃度や味(苦みや酸味)にもばらつきがでてしまうことに…。
そのため、粉のメッシュを均一にすることがコーヒーの味を安定させるためには不可欠です。
おいしいコーヒーを淹れるコツ
おいしいコーヒーに一歩近づくために、簡単にできる方法があります。
それは、「微粉」を出さないようにすること。
微粉が多いと抽出にばらつきが出てしまいます。
微粉が多いとどうなるのか?
微粉が多いことで生じる影響はおおまかに次の通りです。
①不快な苦みや渋みがすぐに出てしまう
粉のメッシュにばらつきがあると、濃度や味(苦みや酸味)にもばらつきが出てしまうのは上で解説した通り。
特に非常に小さな微粉の割合が増えると、まずい成分もその分出やすくなってしまいます。
②抽出時間が長引いてしまう
微粉が多いとペーパーフィルタを通過できるお湯の量が少なくなってしまいます。
また、コーヒーの粒と粒との間にも微粉が入り込むことで目詰まりを起こす可能性も高くなります。
どちらも結果として”抽出時間が長引く”ことにつながります。
微粉を取り除くだけでコーヒーの味が驚くほど変わる
どうすれば微粉を無くせるの?
挽いたコーヒーの粉を茶こしやふるいにかけるだけです。
えっ?!それだけ?
ちなみにこんな商品もあります。
微粉を取り除くだけでおいしいコーヒーを淹れやすくなります。
微粉は取り除くのは簡単ですが、意外と見落としがちな部分ですよね。
まだの方はぜひ試してみて下さい!!
まとめ
今回は微粉がコーヒーの味にどんな影響を与えるのか解説しました。
- 抽出は、「コーヒーの粉に含まれる味や香りをいかにうまく引き出すか」「まずい成分をいかに出さないようにするか」がポイント。
- 粉のメッシュ(粒の大きさ)にばらつきがあると、濃度や味(苦みや酸味)にもばらつきがでてしまう。味を安定させるためには粉のメッシュを均一にすることが不可欠。
- 微粉が多いと抽出にばらつきが出る。微粉を取り除くだけで抽出が安定し、コーヒーの味も驚くほど変わる。
微粉を取り除くことでコーヒーの味が劇的に変わります!
抽出も安定するので、ぜひ試してみて下さい。