経済的自立には1億円くらい必要だって言われてるけど、今のままだと達成するのは無理っぽい…。どうすればいいの?
経済的自立を達成できない原因ってどこにあるの?
こんな疑問に答えます。
経済的自立を達成できないのは、ずばり「無駄な支出が多すぎる」ことが原因です。
なぜなら、経済的自立の成否は収入の何割を投資に回せるかで決まるからです。
今回は「FIRE 最強の早期リタイヤ術」で紹介されている内容に基づいて、経済的自立を達成できない原因について解説します。
本記事を読めば、経済的自立を達成するための支出のボーダーラインが分かるようになります。
それでは詳しく解説していきます。
会社員が1億円を貯めるのは難しい
一般的な会社員が1億円もの大金を貯めるのはそうそう簡単なことではありませんよね。
でも、安心して下さい。
「1億円」というのは単なる目安にすぎません。一時期話題になった「老後2000万円問題」と同じで、数字だけ独り歩きしているようなもんです。
経済的自立を達成するために一番大切なのは「貯蓄率を上げる」ことです。
なぜなら、経済的自立の成否は収入の何割を投資に回せるかで決まるからです。
次のグラフは「貯蓄率」と「リタイヤまでの年数」との関係を表しています。
有名な「4%ルール」に基づいて年間支出の25倍でリタイヤできると仮定したときに、貯蓄率毎にどれくらいの年数がリタイヤまでに必要かを計算したものです。
例えば、
貯蓄率30%の人が期待リターン4%の商品(株式や投信など)に投資した場合、リタイヤまでに30年程度かかることになります。
同じ期待リターンでも、貯蓄率が45%ならリタイヤまでにかかる年数は20年に短縮されます。
このグラフから次のことが分かります。
- 貯蓄率が多いほどリタイヤまでの年数が少なくなる
- 期待されるリターンが多いほどリタイヤまでの年数が少なる
- 収入は関係無い
意外なのは③ではないでしょうか?確かにグラフには収入に係るものは出てきませんよね。
つまり、経済的自立をより達成するためには
- 貯蓄率を高くして、かつ
- 高いリターンが期待できる投資に回す
ことが重要だということ。
収入のほとんどを使ってしまえば(貯蓄率が0%に近づけば)、年収1,000万円でも2,000万円でも永遠にリタイヤできません。
つまり、経済的自立を達成できない原因は貯蓄率が低い(支出が多い)ことにあると言えます。
経済的自立のためには貯蓄率を上げることが大切です。
貯蓄率を上げるためにできること
経済的自立を達成するために貯蓄率を上げる必要があるのは分かったけど、具体的にどうすれば良いの?
ずばり、無駄な支出を減らすことが先決です。
誰でもすぐに実践できるので、まずは無駄な支出を減らすことから始めてみましょう。
貯蓄率を上げる方法は次の2つです。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
①は誰でも出来るものではないですし、特に会社員は難しいですね。
一方で②の方は誰でもすぐに行動に移せるもので、効果も①と同じです。
支出のボーダーラインについて
じゃあ、具体的に支出はどれくらいに抑えればいいのか?
上で解説した「貯蓄率ーリタイヤまでの年数」の関係から考えてみます。
経済的自立を達成したい年数を「10年」「20年」「30年」としたときの貯蓄率から、年収毎の可能支出額を算出してみます。
投資リターンを5%と仮定(ちなみにS&P500の過去30年間における年平均リターンは7~8%程度)すると、年収毎の可能支出額(月額)は表の通りです。
FIREしたい年数 [年後] | 達成すべき 貯蓄率 | 年収300万円 | 年収500万円 | 年収700万円 | 年収1,000万円 |
10 | 67% | 5.8万円 | 9.6万円 | 13.5万円 | 19.3万円 |
20 | 43% | 10万円 | 16.6万円 | 23.3万円 | 33.3万円 |
30 | 28% | 12.6万円 | 21.0万円 | 29.4万円 | 42.0万円 |
なお税金や社会保険料を考慮して、年収の7割を”手取り”の金額として計算しています。(例:年収500万円⇒実収入350万円/年)
30年後に経済的自立を達成したい場合、貯蓄率は「貯蓄率ーリタイヤまでの年数」の関係から約28%。年収300万円(実収入17.5万円/月)の人であれば、可能支出額は月額12.6万円(17.5万円×(1-0.28))と考えることができます。
ボーダーライン以上に支出してしまっている…。
無駄な支出を減らしボーダーライン以下に抑えれば、経済的自立を達成できるようになります。
まとめ
今回は経済的自立を達成できない原因ついて解説しました。
- 経済的自立のためには貯蓄率を上げることが大切
- 貯蓄率を上げる方法は2つ。①収入を増やす②支出を減らす。②は誰でもすぐに実践できる。
- 無駄な支出を減らしボーダーライン以下に抑えれば、経済的自立を達成できるようになる。
「FIRE 最強の早期リタイヤ術」で紹介されている内容に基づいて、経済的自立を達成するための支出のボーダーラインを計算してみました。
改めて、これまでの生活を見直しみてはいかがでしょうか?
今回の記事が経済的自立を達成するための助けになれば幸いです。