企業型確定拠出年金(企業型DC)を使っているけど、どんな商品に投資すればいいのか正直全然分からない…。
企業型DCで資産形成する上で最適な配分を教えてほしい!
こんな疑問に答えます。
結論は、ずばり「世界一の投資家が考案したポートフォリオをパクる」です。
老後の大切な資産となる「確定拠出年金」。
若い時に加入すれば、長期間で積立投資を行うことになるため「どんなポートフォリオを組むか」によって最終的な資産額は大きく変わってきます。
投資の初心者が考えたポートフォリオではやっぱり不安ですよね。
どんなポートフォリオを組めばいいのか分からない場合は、”ヘッジファンドの帝王”と呼ばれるレイ・ダリオ氏が考案した「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」を参考にするのがオススメです。
レイ・ダリオ氏のポートフォリオ及び企業型確定拠出年金での活用方法について詳しく知りたい方は、こちらの書籍をご覧下さい。
企業型DCで最適なポートフォリオを組んで、賢く老後資産を増やしていきましょう!
実際に投資を行う際にはさまざまなリスクを正しく認識したうえで、自分自身の判断と責任に基づいて行なうようにして下さい。投資は自己責任でお願いします!
企業型DCではどんな商品を選べばいいのか?
企業型確定拠出年金(企業型DC)では守りに強いポートフォリオを組んでおいたほうが安心です。
株式ばかりでポートフォリオを組んでいた場合、いざ退職というタイミングで株式市場が暴落してしまえば目もあてられません。
私自身がそうでしたが、あまりに攻めすぎると株式市場の下落相場に弱いポートフォリオとなってしまう恐れがあります。
企業型DCにおいては「攻め」よりも「守り」を意識したポートフォリオを組むべきだと考えます。
自分自身のこれまでの企業型DCポートフォリオ
私も、「とにかく退職時の資産を増やしたい!」という思いすべての掛金を株式に振り分けていました。
当時、大体次のような考えに基づいてポートフォリオを組んでいました。
- バランス型より自分で個別に商品を選んだ方が運用コストは低い
- 株式に投資するのが一番資産が増える
- 全世界に満遍なく投資したい
そうして出来上がったのが、次のようなポートフォリオです。
- 先進国株式:50%
- 国内株式:25%
- 新興国株式:25%
myINDEXで過去30年の実績に基づいたパフォーマンスをシミュレーションしてみると、結果は次の通りでした。
素人のポートフォリオ(過去30年のパフォーマンス)
- 平均リターン:7.9%
- リスク:17.7%
平均リターンに対してリスクがやや大きく、あまりパフォーマンスが良いポートフォリオとは言えません…。
どんなポートフォリオを組むのが理想的か?
企業型確定拠出年金は、勤めている会社を退職した際の「退職金の一部」になります。
あまりにリスクの高いポートフォリオを構成してしまうと、大切な老後資産を大きく減らしてしまう可能性も!
私のようにすべての資産が株式で構成されている場合、株式市場の下落相場では資産を大きく減らしてしまうでしょう。
退職間際に株式市場の暴落に見舞われたら、目も当てられません。
確定拠出年金は、なるべく「守りに強いポートフォリオ」を組んでおいた方が安心です。
年齢に応じて銘柄変更(スイッチング)をしていく方法も考えられますが、正直めんどう…。
最初から守りに強いポートフォリオを組んでおけば、基本「ほったらかし」で運用できるのでオススメです!
企業型DCは「守りに強いポートフォリオ」を組むのが安心。
元本保証型では資産は増やせない
元本保証型の商品なら減ることはないし、安心じゃない?
元本保証型は資産を減らすことはないかもしれませんが、それと同時に資産を増やすこともできません。
企業型確定拠出年金の運用収益は非課税となるため、その恩恵を活かすべきです!
リスク資産でポートフォリオを組んで運用中に資産を増やしていくことが、税優遇を最大限活用する上で必要となります。
確定拠出年金の税優遇を最大限活用するなら、リスク資産に投資して資産を増やすべき。
企業型確定拠出年金では株式市場の暴落にも耐えられるような「守りに強い」ポートフォリオを組むことが大切です!
賢いポートフォリオを作る一番簡単な方法
「守りに強いポートフォリオ」ってどうやって作ればいいの?
まず、投資の勉強から始めないとダメ??
投資初心者でも、守りに強く賢いポートフォリオを作れます。
その方法は、投資のプロと呼ばれている人のポートフォリオをパクることです。
具体的には、”ヘッジファンドの帝王”と呼ばれるレイ・ダリオ氏が個人投資家向けに考案した「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」を参考にするのがオススメ。
なぜなら、「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」はどの局面にも耐えられる全天候型のポートフォリオなのです。
経済が停滞する期間でも、リスクを最小限に抑えつつリターンを上げることが期待できます。
どの局面にも耐えられる黄金のポートフォリオ
ヘッジファンドの帝王を呼ばれるレイ・ダリオ氏。
投資家といえばウォーレン・バフェット氏が有名ですが、そのバフェット氏をも凌ぐ投資家と言われている人。
そんな世界一の投資家とも言えるダリオ氏が個人投資家向けに考案したポートフォリオが、「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」。
「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」の詳細について知りたい方は、ぜひこちらの書籍をご覧下さい。
利回りを最大化しつつリスクを最小に抑える絶対不敗の「オールシーズンズ戦略」として、「黄金のポートフォリオ」について解説。各種の資産を組み入れる際に「金額を均等にする」のではなく「リスクを均等にする」という考え方が非常に参考になります。
ダリオ氏は、経済には次の通り4つの「天気」があると述べています。
- インフレ期
- デフレ期
- 経済成長期
- 経済下降期
これら4つの天気が資産価格の変動要因になることから、すべてに対応したポートフォリオを組めばどんな経済的環境にも耐えられるようになります。
そうして考えられたのが、「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」です。
黄金のポートフォリオは次のような内訳になっています。
- 株式:30%
- 中期米国債(7~10年):15%
- 長期米国債(20~25年):40%
- 金:7.5%
- 商品取引:7.5%
黄金のポートフォリオを参考に企業型DCを積立
「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」を参考にして企業型確定拠出年金を積み立てていく方法を紹介しているのが、次のミアン・サミ氏です。
企業型確定拠出年金にレイ・ダリオ氏のポートフォリオを活用する方法について解説。労働者としての考え方である「プアマインド」から投資家としての考え方である「リッチマインド」に切り替えるために必要なことが細かく記載されており、それだけでも一読の価値ありです。
具体的には、黄金のポートフォリオを構成している資産クラスに近い性質の投資信託を選んで掛金を振り分けます。
- 米国株関連(例:ダウジョーンズ工業株価に連動する投資信託):30%
- 国債関連(例:米国債など先進国を含む債券価格に連動する投資信託):55%
- 金関連(国内取引所の金価格に連動する投資信託):10%
- 商品関連(例:世界の商品価格に連動する投資信託):5%
※確定拠出年金では選べる商品が限られているため、勤めている企業で取り扱いがある商品のうち近い性質のものを選んでポートフォリオを構成することになります。
これ以上商品数が増えるとリバランスも大変だけど、この程度ならなんとか管理できそう。
私も企業型DCのスイッチングを行い、株式のみで構成されたポートフォリオから上記の資産配分となるように変更を行いました!
どれくらいのリターンが期待できるのか?
気になるのは黄金のポートフォリオを参考にして、「どれくらいのパフォーマンスが期待できそうか」ということ。
先に紹介した世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方によれば、レイ・ダリオ氏が考案した「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズ戦略)」の年利回りは9.72%(手数料控除後)とのこと。
これは1984年~2013年の過去30年にわたる実績に基づいてシミュレーションした結果です。
では、黄金のポートフォリオを参考にした企業型DCのポートフォリオではどうでしょうか?
myINDEXで過去30年の実績に基づいたパフォーマンスをシミュレーションしてみると、結果は次の通りでした。
企業型DCのポートフォリオ(過去30年のパフォーマンス)
- 平均リターン:7.3%
- リスク:11.1%
私が適当に組んだ「素人のポートフォリオ」と比べるのも恐縮ですが、全ての掛金を株式に振った場合と比べてリターンは同等でリスクは大幅に下がっていることが分かります。
素人のポートフォリオ | 「黄金のポートフォリオ」を参考にした企業型DCのポートフォリオ | |
平均リターン | 7.9% | 7.3% |
リスク | 17.7% | 11.1% |
世界一の投資家が考案したポートフォリオを参考に、賢く企業型DCを積み立てていくのが良さそう!
まとめ
今回は、企業型確定拠出年金(企業型DC)の最適なポートフォリオについて解説しました。
- 企業型DCは「守りに強いポートフォリオ」を組むのが安心。
- 確定拠出年金の税優遇を最大限活用するなら、リスク資産に投資して資産を増やすべき。
- 世界一の投資家レイ・ダリオ氏の考案したポートフォリオ(黄金のポートフォリオ)を参考にする。
企業型DCでは選べる商品が限られていることもあり、どんな商品を選べばいいのか迷うことも多いですよね。
そんな場合は、世界一の投資家を参考にポートフォリオを組む方法も検討してみて下さい!
実際に投資を行う際にはさまざまなリスクを正しく認識したうえで、自分自身の判断と責任に基づいて行なうようにして下さい。投資は自己責任でお願いします!